産業カウンセラーとは何をする人?
「キャリア開発への援助」「メンタルヘルス対策への援助」
「人間関係開発への援助」の3つを活動領域とする
心理に関する資格の中でも知名度の高いものの一つである。
こういった理由で取得を考える者は多いが
心理カウンセラーなどの心理職や隣接職種を含めた雇用・求人において
「産業カウンセラー資格」を他の資格よりも
優先的に資格要件として掲げて募集している機関はほとんど無く、求人数は非常に限られる。
2009年に日本産業カウンセラー協会が実施した
「産業カウンセラー等の実態調査」によると
産業カウンセラー有資格者のうち、勤務先で実際に「カウンセラー」としての
職種に就いていると回答した者は全体の15.6%のみで
最多となった回答は「一般事務職(16.9%)」であり
産業カウンセラー資格の取得がカウンセラー職としての就職に
有利になってはいないことが多い。
産業カウンセラー資格の収入面での活用度は
そもそも養成講座を受講した場合約210,000円を費やす
必要があることと照らし合わせると、非常に厳しい現実が浮き彫りとなった。
しかし、在職者がキャリアアップなどのため
あるいは日常生活におけるスキルアップのために取得を目指す資格としては
その勉強期間の短さや合格率の高さなどから比較的取り組みやすいとされており
「産業カウンセラー資格取得後の状況や気持ちの変化」についての回答で
最多となったのは「日常の人付き合いで自分や他者の言動に注意するようになった(48.3%)」である。
<資格の取得まで>
日本産業カウンセラー協会が行う、産業カウンセリングの為の
知識・技能を修得するための講座である。
講習は理論学習が48時間、演習が81時間、在宅研修(宿題)が約40時間で構成されており
毎年4月から10月の7ヶ月間、主に土曜・日曜に合計約20回開講される。
受講料は209,500円